維持装置の色々

部分入歯は、残った自分の歯につかまれるように設計されています。バネでつかまると、つかまられた方の歯にはそのための力が余分に加わることになります。自分の歯が健全ならまだ良いでしょう。しかし、入歯を使うような人は、多くのケースで歯槽膿漏の為、歯茎の骨は溶け、歯根はかなり露出し、埋まっている根は短くなっている状態という事も多いのです。つかまられると、グラグラしはじめ、程なくして抜けてしまうという事も多いようです。この弊害(為害作用)を少なくする工夫が色々と行われているのです。大進歩の多くは、この維持装置の部分なのです。例えば、アタッチメントと呼ばれる技法があげられます。その一例をお話ししたいと思います。まず、かなり丈夫な自分の歯を根だけにしてしまいます。そしてその頭にボッチを作ります。入歯の維持装置は雌型に作ります。この両者をスナップのようにパチンとはめて使うのです。このアタッチメントなら、バネよりもグラグラが起きにくくなります。アタッチメントだけで400種ほど発表されており、バリエーションも豊富です。また、コーヌス冠というものも多く用いられています。これは、金冠を二重にかぶせる形にします。上(外側)の冠に部分入歯がくっつく仕組みです。つまり、自分の歯に冠をかぶせておき、その冠に入歯を接着したもう1つの冠をかぶせて使うという物です。この冠同士のはめ込みは、普通根元を多<と太く作っておきます。これを横から見ると、台形をしています。その為、少しのゆがみが生じても、入歯にガタが来ないという仕組みなのです。問題なのは、これらがすべて健康保険の適用外だということでしょう。

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